研究協議会

2025年9月2日(火)13:30~ 第1・第2分科会ともに北の台小学校にて 南北合同開催!

2025年度の研究協議会の様子

第一分科会 地域と教育活動

実技研修「アイヌ民族の伝統文化~鹿猟具と木彫~」

講師:中原 直彦 氏 ≪アイヌ民族文化財団アドバイザー≫

 今回、「アイヌ民族の伝統文化~鹿猟具と木彫~」に関する実技研修を行った。講師は昨年度に引き続き、アイヌ民族文化財団アドバイザーの中原直彦氏であった。研修の前半では、アイヌ民族の歴史や文化、言語について詳しい説明があった。特に、北海道各地の地名の多くがアイヌ語に由来しているという話は参加者の関心を集めた。ある参加者は「普段から使っている地名がアイヌ語に由来していると知り、身近に文化が息づいていることを実感した」と述べていた。講義を通して、自分たちが暮らす土地とアイヌ文化が深く結びついていることを実感する声が多く聞かれた。

後半はアイヌ民族の伝統文化の一つである鹿笛作りを体験した。参加者はまず、鹿笛の材料となる木片を手に取り、彫刻刀を使って模様を彫る作業を行った。彫刻刀の使い方や力の入れ方については、講師の指導を受けながら、丁寧に彫る姿が多く見られた。模様は、参加者それぞれが自分のデザインを考え、線や形を慎重に彫り込んでいた。「思ったよりも彫るのが難しくて、最初は緊張した」という声も聞こえたが、進めるうちにコツをつかみ、手元に集中するあまり、周囲との会話も控えめになり、静かながらも熱気のある時間が流れた。

実技研修で同じグループだった3~4名の9グループで交流を行った。昨年度同様、作成していただいたレポートをもとに、各校での実態交流を行った。レポート交流の中で「長年培って

きたつながりがあるが、地域の方の高齢化により実践が難しくなってきている」という共通の課題が出された。しかし、6年で異動する教員とは違い、地元に住み続けているゲストティーチャー(地元の先生)の存在も大切だということを改めて共有した。また、地元の大学と連携し、教育活動を行っている学校のレポート等、19本の興味深いレポートの報告がされた。

第二分科会 読書活動

講演「本の魅力・著者の言葉」

講師:大原 智也 氏 ≪北海道新聞社 編集局 文化部≫

今年度は、「子どもたちが読書に親しむ効果的な指導や豊かな読書環境づくりをどのように進めるか」の研究内容のもと、北海道新聞社文化部の新聞記者として長年にわたり本や文化を紹介してきた大原氏をむかえ、講演会を企画した。

講演会では、大原氏が北海道新聞社文化部の記者となった経緯やこれまで取材してきた様々な著名人、著者について、印象に残った著者の言葉を交え、魅力たっぷりに語っていただいた。また、町の書店がなくなったり、読書離れしたりという本を取り巻く現代の状況や、子ども達の読書意欲を高めるためのアドバイスなどをこれまでの大原氏の記者としての経験をもとにご示唆をいただいた。

以下に講演会の概要を紹介する。

【大原氏が新聞記者になった経緯について】

大原氏は空知郡北村出身。水木しげるや音楽、落語を好む青年であったそうだ。北海道新聞社に入社後、印刷局などを経て函館支局の報道部を皮切りに取材現場へ。札幌の文化部時代は幅広い分野を取材し、ピアニストの反田恭平やロック歌手の矢沢栄吉、落語家の春風亭昇太ら多数の著名人にインタビューをした。また、将棋の藤井聡太を取材した際に自身が撮影した写真が大きく取り上げられたこともあったそうだ。その後、「将棋ができる記者」を求められ東京報道センターの文化班へ異動。その後、文芸関係や将棋の取材を中心に活動をした。現在は文化部のデスクを担当している。

【著者への取材について】

 大原氏は、東京支社で、芥川賞・直木賞、読書欄担当である。芥川賞・直木賞は、本の売れない現代において、本が売れるきっかけとなる「本屋の祭り」なのだそうだ。大原氏が、著者に取材をする際には、作品の魅力を見つけるまで著書を読んだり、過去の情報をチェックしたりと、自分の言葉で感想が伝えられるまで、とにかくひたすら読むとのことであった。「副作用」として、仕事以外では本を読みたくなくなるとおっしゃっていた。記者は、相当の準備をして、取材に臨み、魅力を伝える文章を書いていることを知ることができた。

また、昨今は地方在住の著者も多く、北海道関係の受賞者も目立つようだ。大原氏は、受賞の予想を記事にする際には、「北海道推し」をしているとのことだ。なぜなら、「その後の取材がしやすくなるから」だそうだ。取材をする側も忖度が必要であると、新聞の裏側が見えたような気がした。

 様々な取材のエピソードをお話してくれた中でも、お笑い芸人の阿佐ヶ谷姉妹が『阿佐ヶ谷姉妹ののほほんふたり暮らし』を出版した際、二人に取材をした時の裏話には、会場の先生方からも笑いが起こる場面もあった。


 【読書離れが進んでいると言われている昨今について】

大原氏によると、インターネットやSNSの普及により、子ども達が本を手にすることが少なくなったと言われているが、ある調査では、「小中学生の読書時間は増えていて、むしろ大人の方がはるかに少なくなっている。」とのことであった。

 子ども達が主体的に読書活動に向かうためには、「大人が勧める本」だけではなく、漫画でも絵本でも、とにかく子ども自身が興味をもつ本を選ぶ機会を大切にした方がよいとのことであった。ある著者によると、小中学生時代の読書体験というのが、その後の作家としてのもとになっているというお話があったそうだ。

大原氏は、恵庭市の学校図書館の取り組みが掲載された新聞記事の紹介もされ、学校では子ども達に読書活動の種を蒔いていくことが重要だとおっしゃっていた。

 本分科会のレポート交流時間は、それぞれが持ち寄った「おすすめ本」の紹介から始まる。思わず笑ってしまう本、じっくり考えさせられる本等、様々な絵本との素敵な出会いの時間である。これも普段、部会員の先生方が、本部会の研究主題である「豊かで創造的な文化活動の日常的な教育」を実践されておられる賜物であると感じている。第2分科会は、全部で  本のレポートが集まった。各校の図書館経営の実態、図書委員会の活動、地域ボランティアとの連携等様々な内容のレポートが紹介された。提出されたどのレポートも、各学校での具体的な実践が盛り込まれており、部会員が様々な工夫をしながら読書活動を行っていることを交流することができた。 レポート交流だけでなく、部会員同士でざっくばらんに読書活動に関わる質問や日頃の悩み等を話されている様子であった。日頃の実践を振り返りながら、読書の楽しみを子どもたちに届ける工夫について考えることができ、有意義な交流の場となった。

2025年度の研究協議会について

第一分科会 地域と教育活動

実技講習「アイヌ民族の伝統文化~鹿猟具と木彫り~」

〈講師〉中原 直彦氏(アイヌ民族文化財団 アドバイザー)

【持ち物】上靴・彫刻刀

                       作業のしやすい服装でご参加ください。

レポート交流「地域人材・環境」に関わって各学校での活用の実態、課題

テーマ例:「地域素材・人材を活かしたり、地域参画を図った りした教育実践」

                      「地域芸能(音楽・図工美術・演 劇等の指導など)」

                      「学習活動と地域人材」「アイヌ 文化活動の実践について」など

※レポートは50部用意してください。

第二分科会 読書活動

講演「本の魅力・筆者の言葉」

〈講師〉大原  智也氏(北海道新聞社  編集局  文化部)

【持ち物】上靴、おすすめの絵本一冊

レポート交流「図書活動に関わっての実践交流」

テーマ例:「地域図書館との連携」               「ボランティアとの連携」

                      「読書意欲を喚起する手立て」  「本を選べない子へ の支援」

                      「読書交流会」                                 「家読のすすめ」

                     「学校図書 館活動」                        

                    「図書を活用した教科指導(国語、図工美 術、音楽、演劇、舞踊等)」

                     日ごろ課題に感じてい ること・・・など。  

※レポートは160部用意してください。

「読み聞かせにおすすめの一冊」

→研究協議会の実践交流で使用します。おすすめの一冊をご持参ください。

    

研究協議会会場  北広島市立北の台小学校

受付時間  13:00~13:30

駐車場についてはグラウンドに駐車します。入り口は一カ所としていますので下記の地図でご確認ください。

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